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サムスン電子「S27A850D」と「S24A850DW」

「S27A850D」が日本で発売されると発表されてからどのくらい経ったでしょうか。
まさかこれを書いたときは、日本で販売するとはまったく思ってなかったです。だからか、すごく適当に書いた感があります。まあ、サムスンの公式記事を訳しただけみたいなものですし。

今思うとしっかり書いてとけばよかったと…後悔しているのです、ハイ。日ごろの手抜き記事ばっかり書いてるから。。
後悔しているだけではアレなんで、今さらですが書きます。
本当はこんな記事を書く気だったんですよ、本当ですよ!

概要

今回、サムスン電子(日本サムスン)がラインアップしてきたモニターは20機種というとてつもない数です。
その中で異彩なのが「S27A850D」と「S24A850DW」の2機種です。この2機種(SA850シリーズ)は、プロフェッショナル向け(グラフィック用途)のモニターです。
サムスンLCDが開発したPLSを始めてPC用モニターに採用した機種でもあります。

プロフェッショナルの位置づけですが、ナナオNECの製品と比べるとやはり色々と劣る所もあります。比べるのは酷かもしれませんが。

PLS?

私自身、PLSのことをよく知らないので、PLSについて詳しく説明できませんが…
PLSは、「Plane to Line Switching」の略で、IPS方式を改良したものです。
IPS方式は原理上、電極上部で電界が発生しません。そのため、電極上部の液晶分子の制御ができないため光の透過率が下がります。
PLSでは、電極を2つにしています。これにより、水平電界しかないIPSとは違い、水平電界、垂直電界が形成されます。これにより、液晶分子の制御を高度に行うことができるようになり、光の透過率を上がります。光の透過率が上がることは、消費電力の低減にも繋がります。そして、液晶分子の動きはIPSとほぼ同じのため、広視野角です。ただ、IPSと同じということは、コントラスト比は低い(VAパネルに比べて)ということになります。

現在、サムスンLCDは、3種類のPLSパネルを製造しています。

型番 23”FHD PLS 24”W PLS 27”QHD PLS
サイズ 23 24 27
解像度 1920×1080 1920×1200 2560×1440
輝度 250 300 300
色域 sRGB sRGB sRGB
応答速度 16ms 16ms 16ms
コントラスト比 1,000:1 1,000:1 1,000:1

「27”QHD PLS」は「S27A850D」に、「24”W PLS」は「S24A850DW」に使われています。 「23”FHD PLS」はナナオの「FS2332」と「EW2335W」に使われている模様です。

パネル性能

この2機種はプロフェッショル用途となっていますが、ナナオNECの製品と比べるとやはり色々と劣る所もあります。

狭い色域

まず、色域がsRGB100%ということ。
これの最後にも私が「しかし、グラフィック用途でsRGB100%どうなんだろう…」とか書いていますが、sRGB100%と書かれると「100%なら全部じゃん」となりそうですが、PC用モニターで馴染みのあるNTSC比に直すと「NTSC比72%」となります。

「sRGBって何?」という方もいると思うので説明すると、sRGBは「standard RGB」の略で、マイクロソフトとHP(ヒューレットパッカード)が提唱した「色空間(色空間は特定の色を表現するための方法)」で、後にIEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)により標準化されました。
国際規格ですが、色々と問題があります。色域が狭いのです。これは、CRT(ブラウン管)を基準にしたのがそもそもの問題です(CRTの色域は狭い)。この時代はCRTばかりですので、仕方ないというのもありますが、それでも液晶が頭角を現しているにも拘らず色域限定してしまいました。
それなのに今でもこの規格は健在です。CRTが主流なら問題無いでしょう。ですが、液晶が主流になった昨今、問題点が出てくるは当たり前と言えます。
色域が狭い=色数が少ない=再現出来る色が少ないですから、表示できない色も存在します。「CMYK」と呼ばれる色空間です(Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエロー、Lはキープレート)。

そのため、1998年にAdobe社からAdobe RGBが策定されました。「Adobe RGB」は「sRGB」の色空間を大きく拡大しました(特にグリーン)。
そのため、DTPではsRGBはほとんど淘汰され、Adobe RGBが標準となっています。国際規格が淘汰され、一社が策定したものが標準となっている、なんとも皮肉なお話です。

NTSCについても説明します。
NTSCはNational Television System Committeeの略で、訳すと全米テレビジョン委員会ことですが、一般的にテレビ放送方式を指す際に使われることが多いです。日本でもアナログ放送時はこれでしたが、現在はデジタル放送ですので使われていません(日本の場合はNTSC-J)。
当然これにも色空間は存在します。これと比べる際に「NTSC比72%」などと表記されます。

どんどん話が「SA850シリーズ」からそれていっているので話を戻します。
「SA850シリーズ」の色域(sRGB100%)は狭いのか? ですが、はっきり言って狭いです。
ナナオNECのHPでプロ向け製品を見てもらえば分かると思いますが、普通に「NTSC比100%越え」、「Adobe RGB比100%越え」です。
誤解されそうなんで書いておきますが、普通の用途、例えば、PLSのフルHD(1920×1080)パネルを搭載している(模様)の「FS2332」と「EW2335W」のような用途では十分ですが、色を扱うプロ用途では狭いのです。

この記事で紹介したレビューサイトでは、色域についてほとんど触れられていないです。個人的にはすごく不思議です。
唯一触れた「Trusted Reviews 」では、『Adobe RGBの色空間を欠如しているので失望するかも(意訳)。』と書いてあります。

少し注意したいのは、仕様にAdobe RGB比107%と書いてあっても、そのモニターはその領域を表示してくれない可能性があります。この○○比はその領域との面積比のためです。
そのため良心的なメーカーでは、表示出来る領域をカバー率として表記してくれています。
極端な話ですが、例えば「○○比100%」と書かれていても、1%もカバーされていない場合があるということです。なので、「○○比」と「○○カバー率」という表記があった場合は、後者を見るとそのモニターの実力が分かるわけです。

では、「SA850シリーズ」ではどうか。
HPには『sRGB対比100%』と記述されています。

バックライト

バックライトにはLEDが使用されています。
レビューサイト「C-NET」では「画面左上隅と画面下部中央でバックライト漏れをはっきり(apparent)確認できる」、「Trusted Reviews」では「暗い環境で黒画面を表示した時に確認できる」と書いてあります。

輝度

輝度(明るさ)は300cd/m2で一般的です。
他のプロ用パネルと比べると低い値ですが、これは他のが高すぎるのです。300cd/m2とか400cd/m2を常用している人はほとんど居ないでしょう(医療用なら別)。太陽光の下で作業する人なら別ですが。

コントラスト比

パネルコントラスト比は1000:1と一般的なIPSパネルと同等です。
レビューサイトでの測定では、「C-NET」は811:1、「PC PRO」は826:1となっています。

視野角

視野角はIPSパネルの派生だけあって、上下左右178度(コントラスト比10:1)です。
明暗比(コントラスト比)より、色変化の角度の方が重要ですが、スペックからはわかりません。ナナオの「FS2332」と「EW2335W」を持っている方ならわかると思います。私は持ってもいませんし、実機を見たことすらありません(近場の店に置いてないorz)。

その他機能

なぜかなぜか、エコに関係する機能がこれでもかと搭載されています。まさに選り取り見取り。

PBPの機能が「S27A850D」のみ搭載されています。PIPは2機種ともありません

端子

映像入力端子は「S27A850D」がDVI-D×2、Displayport×1で、「S24A850DW」がD-sub×1、DVI-D×1、Displayport×1です。
なぜが、24型はD-subが存在します。
レビューサイト「C-NET」では、HDMI端子が無いことが欠点に挙げられていましたが、「Trusted Reviews」では、変換すれば問題無しとされていました。個人個人の考え方や使用用途の違いからでしょう。
私個人はグラフィック用途のモニターでゲームとかするか?と思っているので、サムスンの判断は妥当だと思っています。変わりにDisplayportもありますし。ただ、グラボが対応していないといけないですけどねー。

他の端子類として、ヘッドフォン端子、音声入力端子、USBハブにはなんとUSB3.0です(S27A850D」が1up、3down、「S24A850DW」が1up、4down)。
USB 2.0に比べて高速のUSB 3.0を採用してきたことはすごいことです。 この辺の新しいものをどんどん使用していくというサムスンの考えは素晴らしいですね。

本体部

スタンドは、グラフィック用途だけあって高性能なものです。
高さ調整(150mmまで)チルト(-2~25度)スイーベル(270度)ビボット対応となっています。
※チルトは液晶パネル部の角度のこと、スイーベルは首振りのこと、ピボットは液晶パネル部を90度回転することです。

電源は内蔵されておらず、アダプター方式です。このアダプターはモニター本体に収容することができます。

VESAマウントは「100mm×100mm」、「100mm×200mm」に対応しています。

重さは、「S24A850DW」がスタンド有りで5.8kg(無し3.7kg)、「S27A850D」がスタンド有りで6.6kg(無し4.5kg)です。しかし、軽くなりましたよねー。

色は一色のみ、「マットブラック」。

保障

保障は3年です。パネル、バックライト含めですから、手厚いです。更に全国どこでも製品を引き取ってくれるそうです。 実際、どういう質で行われるか分かりませんが。

参考レビューサイト

C-NET」、「Trusted Reviews」、「PC PRO」で3つを参考にしました。これ以外にも存在するとは思いますし、日本のレビューサイトでも今後記事にされると思います。

「C-NET」のレビューより参考になるデータを引用します。

メーカー/型番 輝度(cd/m2) コントラスト比
Samsung/「S27A850D」 334 811:1
Samsung/「PX2370」 344 1008:1
NEC/「PA271W」 346 1035:1
Dell/「U2711」 333 947:1
Asus/「PA246Q」 361 792:1
HP/「LP2480zx」 230 1036:1
LaCie/「324i」 358 937:1

仕様比較

型番 S24A850DW S27A850D
カラー マットブラック マットブラック
サイズ 24型 27型
パネル PLS PLS
バックライト LED LED
パネル表面処理 ノングレア ノングレア
解像度 1920×1200(16:10) 2560×1440(16:9)
精細度 94ppi 122ppi
有効表示領域 518.4×324mm 596.74×333.66mm
画素ピッチ 0.27mm 0.233mm
コントラスト比 1000:1 1000:1
輝度 300cd/m2 300cd/m2
視野角 上下左右178度 上下左右178度
応答速度 5ms(GtG) 5ms(GtG)
色域 sRGB比100% sRGB比100%
表示色 1677万色 1677万色
端子 ・D-sub×1
・DVI-D×1
・Displayport×1
・音声入力端子×1
・ヘッドフォン端子×1
・USB 3.0:1up、4down
・DVI-D×2(Dual Link)
・Displayport×1
・音声入力端子×1
・ヘッドフォン端子×1
・USB 3.0:1up、3down
電源 アダプター アダプター
消費電力 USB有り動作時:64W
USB無し動作時:42W
待機時:0.4W
USB有り動作時:69W
USB無し動作時:53W
待機時:1W
チルト -2~25度 -2~25度
高さ調整 150mm 150mm
スイーベル 270度 270度
ピボット 対応(時計回り) 対応(時計回り)
VESAマウント 100×100mm、100×200mm 100×100mm、100×200mm
外形寸法
(mm)
スタンド無し:幅558.5×高374.5×奥41.5
スタンド有り:幅558.5×高447×奥224.5
スタンド無し:幅642.5×高390.5×奥42
スタンド有り:幅642.5×高442.5×奥224.5
重量 スタンド無し:3.7kg
スタンド有り:5.8kg
スタンド無し:4.5kg
スタンド有り:6.6kg
保障 3年(パネル、バックライト含む) 3年(パネル、バックライト含む)
主な付属品 ・D-subケーブル×1
・DVI-Dケーブル×1
・USB 3.0ケーブル×1
・電源ケーブル/電源アダプタ×1
・DVI-Dケーブル×1(Dual Link)
・USB 3.0ケーブル×1
・電源ケーブル/電源アダプタ×1

個人的まとめ

サムスン自身はこの機種をハイエンドと位置づけていますが、個人的には、この機種は入門モデルぐらいだと思っています。
日本でのプロ用途では、ナナオとNECが2強です。この2社の機種と比べるとあまりにもお粗末です。

HPなどを見てもらえば分かると思いますが、機能についてがエコ、エコ、エコばかりです。
輝度補正、画像補正、ガンマ補正などなど、これらの機能が無いと到底ハイエンドとは言えないでしょう。
この2機種でこれらの機能があるかわかりませんが、これら機能の形跡はないです。あれば、書いてあるでしょう。

また、PIPが無いのが気になります。PBPは「27」にのみ搭載されています。

その内価格も分かると思います。おそらく10万は切ってくるでしょう。
日本において、サムスンというブランドはまだまだ小さいですし、ハイエンドでは形すらもありません。
今後、サムスンが日本のグラフィック用途で生き残れるかを占う機種だと個人的には思っています。

まあ、近場のPC屋で置かれないでしょうから、実機を拝むことができない私にはあまり関係ないですけど。
価格相応ならなーでも、実機見れ無いしなー
地方の人間の辛いところです。自分で言ってて悲しくなってきた…

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