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BenQ - BL2710の液晶パネル(AHVAパネル)

更新
2013年06月22日(土)

BenQがAHVAパネルを採用したモニターBL2710を発表しました。
モニターには特に触れず、使用されている液晶パネルAHVAパネルをメインに記事にします。

BL2710概要

CADやCAMなどの表示をするのが主な用途です。このため、CAD/CAM表示に最適化されたCAD/CAMモードが用意されています。

さらに、エルゴノミクスに配慮した設計が行なわれています。スタンドはチルト(-5度/20度)画面の角度を上向き、下向きにする機能。ピボット画面を回転させる機能。スイーベル(左右90度)スタンドを固定したまま、画面を首フリさせる機能。高さ調節(150mm)スタンドの高さを調節する機能に対応。フリッカ画面のちらつきのこと。フリー機能。環境光を測定して画面輝度を最適にする機能などを搭載しています。

液晶パネルには、27型、2,560×1,440、sRGB100%(比かカバー率か不明)のAHVAパネルが使用されています。

液晶パネル

液晶パネルは、サイズ27型、画素数2,560×1,440のパネルが使用されています。パネルにはAHVAパネル(後述)。輝度は350cd/m2、コントラスト比1,000:1、視野角上下左右178度(CR10:1>)、応答速度は12ms。

表示色数は10億ですが、これはDisplayPort接続時で、DVIでの接続では1677万色になります。色域はsRGB100%(比かカバー率か不明)。

サイズ 27型(対角:約68.6cm)
画素数 2,560×1,440(16:9)
液晶表示方式 IPS(AHVA)
画素ピッチ 0.2331mm
精細度 約109ppi
輝度 350cd/m2
コントラスト比 1,000:1
視野角 上下左右178度(CR10:1>)
応答速度 ・黒→白:12ms
・オーバオードライブ時:4ms(GtG)
表示色数 10億7374万色(DisplayPort接続時)
色域 sRGB100%

AHVAパネル

AHVAは、Advanced Hyper-Viewing Angleの略です。AHVAは、台湾のディスプレイメーカーであるAU Optronics(以下“AUO”)が開発した技術です。AUOの人によればIPS方式in-plane switching。横電界方式とも言う。視野角が広く、美しい表示が可能です。の液晶パネルだそうです。

採用例

AUOは、iPad miniのパネルベンダーの1社です。iPad miniの液晶パネルは韓国のディスプレイメーカーであるLG DisplayとAUOが供給を行なっています。

このiPad miniのAUO供給パネルにはAHVAパネルが使用されていると伝えられています。

当初、AUOはパネルの歩留まり製品製造での不良率のこと。が悪く製造に苦戦していたようです。事実かどうかは不明ですが、伝えられている限りでは、液晶パネルの額縁(パネルの縁)部分が狭いため、そこから光漏れが発生したためのようです。

光漏れ

液晶パネルはバックライト(LEDや蛍光管)を用いて表示を行なっています。
液晶パネルの額縁を狭くすると、ここからバックライトの光が漏れ易くなります。
光漏れ表示品質を劣化させます。

このため、割り当てられた数百万の製造枚数より遥かに少ない数十万枚を供給するのがやっとだったようで、この供給量不足をLG Displayが補っていたようです。2013年になってから歩留まりが改善し始め、現在は数百万枚を供給できる体制になったようですが、iPad mini自体の生産量が減っているという状態になりました。それでも当初予定していた割当数を生産しているようです。

歩留まりが低かった理由は、AUOがIPS方式のパネルをこれほど大量に量産した経験がなかったことが大きな要因のようです。

元となっている技術

AHVAパネルは、純粋なIPS方式なのかFFS方式なのか不明ですが、おそらくFFS方式と思われます。

最近は、IPS方式を改良して、より光透過率、開口率を向上させたFFS方式が使用されることが多くなっています。

FFS

fringe field switching。IPS方式を改良したパネル。高い開口率と光透過率を実現できる画素構造をしています。
開発は韓国のディスプレイメーカーであるHydis(開発当時は現代電子産業)。
今使われているスマートフォンやタブレットの液晶パネルでIPS方式と表記されているパネルのほとんどはこのFFS方式です。

最近、AUOはFFS方式の特許を保有するHydisとFFS方式のライセンスでクロスライセンスを結んでいます。しかし、このクロスライセンスを結ぶ以前よりAHVAパネルの生産を行なっていました。(参考記事

このクロスライセンスを結んだ時期から推測すると、このクロスライセンス締結はiPad mini用の液晶パネルを供給するためだと思われます。なので、iPad miniはFFS方式である可能性は大きいのですが、AHVAパネルがFFS方式である確証にはなりません。

ですが、後の報道でiPad miniの液晶パネルにはパネルベンダーが持つ技術で製造されていると伝えられました。AUOはAHVA、LG DisplayはAH-IPSでの供給です。(参考記事

この場合、AHVAパネルはFFS方式の可能性が高くなります。

おそらくですが、AUOがHydisとクロスライセンスを結んだのは、Appleからの要望だったのではないでしょうか。

AUOとしてはAHVAパネルは、Hydisが持つFFS方式の特許は使用していないが、あやしい部分があるため、裁判などになって販売が差止められることを避けるために、Appleがラインセスを結ぶように要望したのかもしれません。SharpがiPhone5の液晶パネルを供給する際にもHydisとクロスライセンスを結んでいるようです(AUOの際はプレスリリースが行なわれましたが、Sharpの際は行なわれていません)。

IPS = FFS or IPS ≒ FFS or IPS ≠ FFS

先述しましたが、AUOの中の人によれば、AHVAパネルはIPS方式と言ってます。人によりますが、IPS方式とFFS方式を別方式と考える人、FFS方式はIPS方式の派生であると考え、同じIPS方式と考える人とで別れます。

前者の考えは、液晶パネルメーカーの方で多いです。技術を語る際には厳密に分ける必要性があるためでしょう。ですが、IPS方式を開発した日立ディスプレイズは、FFS方式を使用していても、パネル名にIPSFFS方式であるIPS-Pro、IPSαなど。の文字を入れています。これはLG DisplayのAH-IPSでも同じことが言えます。

後者の考えは液晶モニターメーカーで多いです。LG DisplayのAH-IPSパネルと韓国のディスプレイメーカーであるSamsung DisplayのPLSパネル(両者ともFFS方式)をIPS方式と表記しています。

厳密には分ける“べき”なんでしょうけど、どちらも正しくて間違いではないという状態です。

むすび

AHVAパネルは、スマートフォンやタブレット向けに開発された技術ですが、去年の11月頃にPC向けパネルが新しくラインアップされました。

個人的には、BenQが採用するのは、予想通りという感じです。AUOは、BenQグループの一員であり、BenQは親会社です。このため、AUOはBenQにパネル供給を行なうことが多く、また元関連会社であるacerAUOはパネルメーカー2社が合併してできた会社です。この内の1社がacerグループに属していました。にも供給を行なうことが多いです。

日本での販売はまだ未定です。価格はかなり高くなりそうですが、是非とも発売してもらいたいですね。

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