Wacom - Cintiq 13HD - その他

Wacom - Cintiq 13HD

Wacom(ワコム)が液晶ペンタブレットの「Cintiq 13HD」を販売します。

Wacom - ワコム、より薄く、コンパクトな13.3型液晶ペンタブレットCintiq®を新発売

液晶ペンタブレットですので、当然ですが画面の表示を直接見て絵を描いたり出来ます。ペンタブレットとは違い、表示を直接見ながら書くので作業性は高いそうです。ただ、紙に書くことやペンタブに慣れている人は違和感ありまくりだそうですけど、私は液タブとペンタブは持ってないですし、絵は描かないのでさっぱり分かりません。

Cintiq 13HDは、13型の液晶パネルを採用したため、他Cintiqシリーズに比べるとかなり小型化されています。13型ですが、画素数は1920×1080のFull-HDであり、液晶方式はIPS方式です。
ちょっと前までは小型のIPSパネルはあまり見られず、有っても解像度が低いものが多かったため、画面表示を行って座標入力を行う液タブには使いづらい側面がありました。画素数が少ないと表示がつぶれてしまいますし、表示できる情報量も少なくなります。
しかし、近年はタブレットの登場により、10型近辺の液晶パネルが充実し、さらに表示品質の優れるIPS方式が主流になり、また高精細化が急激に進んでいます。また、タブレットに影響を受けノートPC(ウルトラブック)でも画素数の多いIPSパネルが採用されています。Cintiq 13HDに13型でFull-HDパネルを搭載できたのはこういう側面があると思われます。

Cintiq 13HDの液晶パネルは、13.3型のIPSパネルで、画素数は1920×1080のFull-HDです。視野角は上下左右178度、コントラスト比は700:1、輝度は250cd/m2、応答速度は25msと一般的なIPSパネルです。

表示階調は256階調ですので、8bitパネルがもしくは6bit+A-FRCと思われます。

FRCとは?

FRCは、Frame Rate Controlの略で、人間の目にある残像効果を利用して表示色数を増やす(階調を増やす)技術のことです。

FRCを使用しない8bitパネルの階調数は、2の8乗=256階調です。通常の液晶パネルはRGBの3色のドットがあるため、256階調×256階調×256階調=計16,777,216色(約1677万色)になります。これをフルカラーといいます。

6bit+FRCの場合、元の階調数は、2の6乗=64階調です。RGBの3色のドットがあるため、64階調×64階調×64階調=262,144色(約26万色)になります。ここにFRCにより、189色の擬似色を加えます。元々のパネル階調数である64階調に189階調を加え253階調にします。RGBは3色あるので、253階調×253階調×253階調=16,194,277色(約1619万色もしくは約1620万色)になります。

これだとフルカラーの1677万色に届きませんので、さらにFRCの駆動ビット数を上げ、足りない分を作り出します。メーカーによってはこれをA-FRC(Advanced-FRC)と言ったりします。

6bit+A-FRCの場合、元の階調数は、2の6乗=64階調です。RGBの3色のドットがあるため、64階調×64階調×64階調=262,144色(約26万色)になります。ここにA-FRCにより192色の擬似色を加えます。元々のパネル階調数である64階調に192階調を加え256階調にします。RGBは3色あるので、256階調×256階調×256階調=16,777,216色(約1677万色)になります。FRCを利用して1677万色表示を行うことを擬似フルカラーと言います。

8bitと6bit+A-FRCは同じく16,777,216色を表示することが出来ますが、6bit+A-FRCは擬似フルカラーであるため、階調表現が8bitより微妙に落ちます。
気になるかどうかは人それぞれですが、階調表現が劣ることはグラデーションの表現が劣るということです。

画素ピッチは0.15mmですので、精細度は約170ppiになります。最近はスマホの精細度がかなり上がっているので、微妙な感じがするかもしれませんが、23型、Full-HDの場合の精細度は96ppi程度ですので、比較的高い精細度であることが分かると思います。

個人的に良く分からないのがカラーマネージメント機能です。Cintiq 13HDには無い機能なのですが、これはハードウェアキャリブレーションのことなのでしょうかね。

液タブで一番重要なのは、読取機能です。
方式はワコム標準と言っていい電磁誘導方式です。読取分解能は最高0.005mm、読取精度は±0.5mm(額縁に近い2cmは±2mm)、読取可能高さは5mm、筆圧レベルは2048レベル(最大)、傾き検出レベルは±60レベルです。

電磁誘導方式について

ペン先とタブレットにコイルを配置して、コイルの共振により座標位置を検出する方式です。
具体的には、タブレット側のコイルに電流を流すとタブレットに磁場が発生します。この磁場で発生する誘導電流をペン内にあるコンデンサに蓄えます。タブレット側の電流を止めると、ペン先にあるコイルがコンデンサ内に蓄えられた電流により磁場を発生させ、この時発生した磁場によりタブレット側のコイルで誘導電流が発生して、この時に位置検出を行います。位置検出は、誘導電流の強弱により行います。かなり大変な作業を短時間に延々と繰り返しています。

なお、この説明は、ペン側の電源が必要のないペナブル方式の電磁誘導方式です。通常の電磁誘導方式ではペン側に電源が必要になります。

最近主流の静電容量方式のタッチパネルとは違いペンが必要ですが、当然色々な面で異なります。

まず、ペンを画面に接触させなくても検出することが可能です。これは、電磁波による検出のためです。他のタッチセンサである抵抗膜方式(3DSとか)とか静電容量方式は画面に触れなければいけません。

また、座標位置の検出と接触は独立して行えるため、ペン側にボタンを配置することで、座標位置検出以外の作業もペンで行えます。ちょっと分かり辛いかもしれないので、もうちょっと説明。
座標位置(設置位置)の検出は、先述したペン先のコイルから発生する電流により、タブレット側のコイルに誘導電流が発生して行います。これとは別にペン先の接触(筆圧の検地など)やペンのボタンなどは、電流ではなく、別信号としてタブレット側に送信されるので、個別に検出することが出来ます。

また、検出を別に行えるため、ペンの傾きなども検出することが可能です。
さらに、抵抗膜方式や静電容量方式(内蔵型を除く)では、液晶パネル表示面側にタッチセンサを設ける必要がありますが、電磁誘導方式は表示面とは反対に設けるため、液晶パネルの表示品質を落とすことがありません。

長所ばかり書きましたが、当然短所もあります。
まず、専用ペンを必要とします。その辺にあるペンでは動作しません。
また、検出方法が電磁波を利用しているため、電磁ノイズに弱いです。タブレット自身が電磁場発生原因でもあるため、対策を講じないと誤検出、誤動作の原因になります。

消費電力がなんと9W以下とかなり低い数値です。これはすごい。
入力端子はHDMI端子。スタンドのチルト角度は40度、55度、68度、90度。重量は本体が1.2kg、スタンドが0.4kg。

価格は10万程度で、発売日は2013年4月5日です。

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