液晶の応答速度と残像の関係 - ディスプレイ解説

液晶の応答速度と残像の関係

液晶パネルの動画ボケ(残像)について。

更新:2014年03月31日(月)
初掲載:2012年3月4日23時22分07秒

動きぼやけ

タイトルでは残像と書いてますが、動きぼやけ動画ぼやけといわれています(ここでは動きぼやけを使用します)。

静止画を表示した時は綺麗に表示されるのに、動画を表示するとぼやけて見えてしまう、これが動きぼやけです。液晶パネルが主流になる前のCRT(ブラウン管)時代[1]には特に問題視されていませんでした。CRTと液晶パネルの表示方法が異なるためです。

CRTでは問題ないのに、なぜ液晶パネルでは動きぼやけが発生するのか?

原因は、液晶分子の応答時間[2]ホールド型表示であるためです。

動きぼやけの原因

液晶分子の応答時間

液晶パネルは、液晶分子に電圧を印加してから、液晶分子が駆動を開始してから終了するまで時間がかかります[3]。これを応答時間もしくは応答速度といいます[2]

液晶パネルは、液晶分子が動くことにより、光源(バックライト)からの光を遮ったり通したりして画像として表示します[4]。静止画を表示する場合は特に問題はありませんが、動画を表示すると常に液晶分子が動き続け、液晶分子が動画の表示速度に付いていけなくなると動きぼやけが発生します。

このため、応答時間を0msに限りなく近づければ良いという発想が生まれますが、応答時間を0msに近づけても動きぼやけが無くなる訳ではありません。1998年にNHK放送技術研究所(当時)の栗田泰市郎(くりた・たいいちろう)氏により発表された論文では、“液晶の応答時間が例え0msになっても動きぼやけは無くならない”という内容が書かれていました[5]

応答時間が長いことも動きぼやけの原因の一つです。ですが、近年の液晶パネルの応答時間は短いため、後述するホールド型表示が動きぼやけの主な原因になっています。実際、応答時間が5ms以下になると応答時間を起因とする動きぼやけはほとんど観察されません[6]

ホールド型表示

通常、液晶パネルは1秒間に60フレームを表示します[7]。この1フレーム間[8]の輝度[9]を一定に保って表示することをホールド型表示といいます。液晶パネルは、このホールド型表示です[10]

このホールド型表示は、人間に動きぼやけを認識させやすい表示方法です。理由は複数あり、人間の知覚が起こす現象と人間が本能的に起こす現象が原因です。

時間積分作用

人間の知覚は、その時に連続的に見た景色の輝度を平均化します。人間の知覚の時間分解能が低いためです。これを時間積分作用[11]といい、これによりホールド型表示のディスプレイを見ると動きぼやけが発生します。

例えば、まず前提として、白の背景の中に黒表示物(以下“A”とする)が左から右に移動、液晶の応答時間は0ms、60フレーム/秒、視点は固定とします。

Aは、画面右に移動しますが、無段階で表示しているのではなく、段階的に表示していることになります。人間の知覚は時間分解能が低いため、1フレーム目でAが表示された部分と2フレーム目でAが表示される部分の輝度を平均化してしまいます。さらに3フレーム目でも平均化が行なわれます。

詳しく説明すると、1フレーム目でAが表示されていた場所は黒表示ですが、次フレームで移動する場所は白表示です。2フレーム目でAがその白表示部分に移動すると、人間の知覚は1フレームに見た白とAの黒を平均化して、黒表示ではなく灰色として認識します。これが“ぼやけ”の原因となります。

ホールド型ディスプレイでは、時間積分作用は動きぼやけを発生させる要因ですが、これを利用した表示デバイスがあります。また、液晶パネルの表示色数を擬似的に増やすFRC(Frame Rate Control)[12]技術は、この時間積分作用を利用しています。

追従視

人間の知覚は、本能的に動く物体を視野の中心に捉えようとします。視野の中心(中心窩)が一番視力が高いためです。これを追従視といい、動いているものを常に視野の中心に捉えることを追従運動といいます[13]

この追従視が動きぼやけを発生させる原因は、例えば、画面上に動く物体が表示されているとき、人間はその物体を追従し、動きを連続的と認識します。しかし、限られたフレーム数で表示するディスプレイで、尚且つホールド型表示であるため、動きは段階的です。この動きの不一致により、動きぼやけが発生します。

また、時間積分作用の説明では視点を固定すると仮定しましたが、実際は画面で動くものを追っています。この追従視に時間積分作用が加わり、動きぼやけが発生します。

ホールドボケ

時間積分作用と追従視が合わさって発生する動きぼやけを視線追従積分といいます。

そして、このホールド型表示を起因とする動きぼやけのことをホールドボケといいます。

なぜCRTでは動きぼやけが発生しないのか?

CRT、ブラウン管といった方が一般的かもしれませんが、液晶パネルでは動きぼやけが発生するのに、なぜCRTでは発生しないのか?

これはCRTと液晶パネルの表示方式が違うためです[14]

CRTはインパルス発光型という表示方法です。1フレーム毎に書き換えが行われるのは液晶パネルと同じですが、違う点は常に輝度を保っていないことです。CRTは1フレームを作り出す際に1度だけ発光して、その光は減光(暗くなっていく)し、フレームが切り替わるときにはほとんど何も表示されていない状態になります。しかし、時間積分作用により、この減光が無かったことにされます。暗くなっていっても人間の知覚は光を維持します。

そして、フレームが変わる際はほとんど何も表示されていない状態になるため、時間積分作用による動きぼやけが発生しません。つまり、CRTは人間の知覚の作用をうまく利用して、自身の欠点を補っていることになります[15]

表示方法が異なるため、同じように表現するのはあまり良くありませんが、CRTの応答時間は1ms以下です。また、動きぼやけを数値化するために考案されたMPRT(Moving Picture Response Time)[16]の数値は4ms程度です。液晶パネルでは、なにも対策をしなければ20ms程度、動きぼやけ対策を行い10msであれば十分な数値といわれています。

これがCRTと液晶パネルの違いです。このため、CRTは残像が発生し難くなります。

動きぼやけ対策

液晶パネルの動きぼやけは、1970年代後半には発見されていましたが、まだ液晶パネルが開発初期段階だったこともあり、大きな課題とはなっていませんでした[17]。ですが、液晶パネルがテレビなどの用途に使用され始めると、対策が講じられ始めました[18]

オーバードライブ駆動

オーバードライブ駆動[19]とは、簡単に説明すれば、液晶分子を駆動させるために印加する電圧量を増やすこと(減らすこと)で、応答時間を改善することです。

例えば、現在表示している“輝度値が10”で次に表示する“輝度値が20”の場合、駆動信号をそのまま“輝度値20”で入力すると、その“輝度値20”に対応した電圧で液晶分子が駆動するため応答時間が遅れます。そこで、“輝度値を25”として入力することで応答時間を改善します。この場合は、立ち上がりと呼ばれる状態で、逆(立ち下がり)に“輝度値20”から“輝度値10”に駆動する場合は、入力する“輝度値を5”などにすることで、応答時間を改善します[20]

しかし、このオーバードライブ駆動には問題があります。実際に表示しなければならない輝度値ではなく、違う輝度値を入力していることです。応答時間を改善するには、入力する輝度値を所定の輝度値より大きくすればするほど、その分応答時間は改善されますが、所定輝度を超えてしまう場合があります。このことをオーバーシュートアンダーシュートといいます。オーバーシュートは、立ち上がりで所定輝度値より輝度が大きくなってしまうこと、アンダーシュートは、立ち下がりで所定輝度値より輝度が小さくなってしまうことです。

このため、オーバーシュート、アンダーシュートの発生を抑えるために階調間の最適なデータを作っておく必要があります。最近では、前画像表示データをメモリに一時蓄積し、次画像表示データをメモリで照合、LUT(Look Up Table)で画像データから次に必要な最適な電圧量を演算して、電圧を印加しています。

オーバードライブ駆動は、中間調間でのみ有効です。黒から白、白から黒の応答時間を改善することはできません[21]

なお、液晶パネルの各ドットにTFTが設置され電圧が印加されますが、この電圧を印加するための信号線には限界電圧が存在するため、限りなく電圧を印加することはできません。

擬似インパルス駆動

擬似インパルス駆動[22]とは、CRTの表示方法であるインパルス発光型を擬似的に再現して表示する方法です。表示フレーム間に黒画像を挿入することで擬似的に再現します。

方法としては、バックライトを消灯させ何も表示しない状態にして黒画像を挿入する方法、もう一つが映像に黒画像を挿入する方法です。

バックライトの消灯もしくは黒画像の挿入は1フレーム期間内の“前半”で行なわれます。例えば、60Hz駆動で黒表示率が50%の場合、1フレームが約16.7msになり、前半部分約8.35msを黒表示、後半部分約8.35msを表示フレーム(透過フレーム)とします。

フレームの頭に黒表示を行なうのは、液晶分子の応答中の表示を黒表示にする事で液晶応答中の輝度変化を減らし、インパルス表示に近い状態にするためです。

黒表示期間はフレーム期間内の50%もしくは75%が主に使用されます。黒表示期間が長ければ、動きぼやけ低減に効果を発揮し、75%(表示フレーム期間は25%)でインパルス発光と同程度の効果を得ることができます。しかし、黒表示期間が長ければ動きぼやけ低減の効果が大きくなりますが、同時に輝度減少が大きくなります。

輝度減少を減らすために黒表示期間を短くすると動きぼやけ低減の効果はあまり得られません。動きぼやけ低減の効果は、黒表示期間50%から発揮します。50%以下だと動きぼやけ低減にあまり効果はなく、75%以上だと輝度減少という欠点が大きくなるため、黒表示期間50%がよく用いられます[23]

このため、60Hz駆動の液晶パネルに50%の擬似インパルス駆動を用いた120Hz駆動の擬似インパルス表示が多くなっています。表示フレーム数は60Hz(60フレーム)ですが、黒表示も1フレームとするため、120Hz駆動表示となります[24]

この擬似インパルス駆動には欠点があります。黒画像を挿入すると輝度が下がります。輝度が下がればコントラスト比も下がります[25]。この輝度低下を補うにはバックライトを多くするか、バックライトの出力を上げる必要があり、双方とも消費電力を増加させます。

バックライトの消灯もしくは黒画像挿入による輝度低下を抑制するため、全ての階調間表示で黒画像を挿入するのではなく、表示する映像を認識した後に擬似インパルス駆動を行なうかを決定して駆動する方法が考案されています。例えば、中間調は明るい色から暗い色まであり、明るい色ではバックライトを完全に消灯するのではなく、半減させるなどをします。また、白表示を行なっている時には、擬似インパルス駆動を行なわないようにして、輝度低下を抑えています。

現在では、フレーム補間による表示が主流になっていますが、擬似インパルス駆動は補間技術とともに使用されています。フレーム補間による表示より、擬似インパルス駆動の方が動きぼやけ低減には効果があります。

なお、日本での映像は60フレームで入力されますが、欧州などでは50フレームで入力されます。50フレームで擬似インパルス駆動を適用するとフリッカ[26]が目立ちます。また、入力フレーム数と関係なく画面が大きくなればなるほどフリッカが発生しやすくなります。

フレーム補間

フレーム補間[27]とは、所定フレーム数で表示する映像のフレームを補間作成してフレーム数を増やす方法です。例えば、毎秒60フレーム(60Hz)の映像を毎秒120フレームにし、新たに加えられたフレームをリアルタイムで作成して補間します。

例えば、120Hz駆動で元の映像が60Hz駆動だった場合、【元の1/60f目の画像(1/120f目)】-【1/60f目と2/60f目の間の補間画像(2/120f目)】-【元の2/60f目の画像(3/120f目)】-【2/60f目と3/60f目の間の補間画像(4/120f目)】という表示を繰り返します。この補間は、1秒間に60回行われます。これがどれだけ凄いことか分かると思います。

最近では、240Hz駆動の液晶パネルもあり、補間する画像が3フレームになっています。【元の映像】-【補間】-【補間】-【補間】-【元の映像】-【補間】-【補間】-【補間】-【元の映像】を繰り返します。

このフレーム補間の欠点は、フレームレート数が増えるため液晶パネルが従来設計では対応できないこと、高度な信号処理が必要[28]なこと、そして表示遅延[29]が発生することです。

フレーム補間による表示は2005年5月に初めて実用化されましたが、この時は120Hz駆動させることができなかったため、フレーム数を90Hzとバックライト点灯による黒画像挿入していました[30]。それから5ヶ月後の2005年10月に120Hz駆動できる液晶テレビが登場して、初めて120Hz駆動の倍速補間が行われている製品が発売されました[31]

補間方法

補間方法は複数あり、フレーム繰り返し法、加重平均法、動き補正法です。フレーム繰り返し法は、ホールド型表示であるため意味は無く、加重平均法は二重像が発生する可能性が高いため、動き補正法が使用されています。

動き補正法は、動きベクトルを検出することで行なわれます。 1フレームと2フレームの間に補間画像を挿入する際、1、2フレームから動きベクトルを探し出します。動きベクトルが複数あれば、補間精度は向上します。動きベクトルの検出の際は画面を複数に分割することが多いです。

動きベクトルによる補間には問題があり、例えば、1フレーム目で表示され、2フレーム目では表示されていない物体がある場合、回転している物体がある場合などで、誤検出を発生させます。そのため、前もってそのような情報を補間処理装置にデータを入力しておくことで対応しています。

動きぼやけの根本的な解決

ホールド型表示である以上、動きぼやけは発生します。ですが、人間の眼の限界を超えることができれば、動きぼやけを認識することはできなくなります。その限界は、フレーム数を純粋に増やし、擬似インパルス駆動を行なわない場合で、栗田氏が試算した数値によれば900Hz駆動です。ほとんど実現不可能な数値です。

実現可能な数値で“動画質の劣化を許容限以内にとどめる”ならば、360Hz駆動程度になるとのこと。ただ、この数値は解像度1080本[32]であること、眼球運動のみを対象にしている[33]ことなどから、プロユーザーなどからすれば物足りない数値であるとのこと。

また動きぼやけは表示デバイスだけでなく、カメラによる蓄積ぼけも原因になっています。この蓄積ぼけは古くから認識されていましたが、その当時はCRT全盛期だったためほとんど無視されてきました。しかし、液晶パネルが世に出始めるとこれが問題になりました。

その他のディスプレイ

PDP(Plasma Display Panel:プラズマ・ディスプレイ・パネル)

PDPの表示はサブフィールド法と呼ばれる方法で行われています。説明するのが難しい方法なのですが、例えば、階調表現が8bitの場合、1フレーム内に長さの異なる8回の発光パルス郡を発生させます。そして表示する階調の合計の長さの光パルスを重ね合わせて、表示します。これが基本となっており、最近の製品はもっと細かいコントロールを行っています。

有機ELディスプレイ/OLED(Organic Light-emittiing Diode:有機EL)

有機ELディスプレイでTFT駆動のアクティブマトリクス型有機ELディスプレイ(Active Matrix OLED:AMOLED)は、液晶パネルと同じくホールド型表示です。応答時間は液晶より短い「µs(マイクロ秒 10-6sec)」ため、動きぼやけの原因はホールド型表示によるものです。

注釈

  1. CRT:Cathode Ray Tubu。1897年にK.F.Braun氏により発明されました。ブラウン管の原理は1859年と1876年に発見されていますが、1897年の発明は現在のブラウン管の機能を全て備えていました。日本では1926年12月25日に高柳健次郎氏によりテレビ送受信実験が行なわれ、ブラウン管に「イ」の文字を表示しています。日本で最初に作られたブラウン管は東芝が製造しました。
  2. 日本では応答速度と呼ばれることが多いですが、単位は“ms(ミリ秒:10-3sec)”のため応答時間の方が正確ではあります。ただ、応答速度でも間違いではありません。英語では“response time”です。
  3. 応答時間は、液晶分子に電圧を印加し、液晶分子が駆動を開始して、所定の光透過率が得られるまでの時間と定義されています。光透過率は輝度を現フレームから次フレームで明るくする場合は目標輝度の90%、暗くする場合は目標輝度の10%になるまでとされています。
  4. 正確には、液晶分子は光を偏光させる役目を担っています。液晶パネルには偏光板と呼ばれる光を偏光(光の振動を一方向にする)させる光学部材が液晶層を挟むように設置され、光を偏光しています。1枚の偏光板でバックライトの光を偏光させ、光を1方向にします。液晶分子が駆動することにより、光が偏光され、透過するか、遮光させるかが決まります。液晶分子が2枚目の偏光板に対応した偏光を作り出している訳です。
  5. この文も栗田氏の論文を大いに参考にさせてもらっています。【ホールド型ディスプレイを用いる映像システムの動画質改善に関する一検討】など。
  6. 液晶の応答時間は、表示していた色から次の色(正確には輝度)までで決まりますが、その表示していた色から色への組み合わせは複数あり、全てで応答時間が異なります。例えば、黒から白への応答時間、白から黒への応答時間は、基本的には異なります。ですので、全ての階調間(表示する色)で応答時間が5msを切れば、液晶の応答時間を起因にした動きぼやけのほとんどがなくなります。しかし、ディスプレイとしての応答時間改善には5ms以下の時間が求められることもあり、液晶の応答時間改善は動きぼやけ低減以外でも必要になってきています。例えば、高フレームレートの対応には短い応答時間が必要であり、240Hz駆動(間欠法などの黒挿入を含まない) では1フレームが4msであるため、5ms以下の応答時間が要求されます。
  7. 30フレームなど少ない場合や120フレーム、240フレームを超える場合もあります。
  8. フレームをフィールドといったりもします。
  9. 画面の明るさのことです。単位は“cd/m2(カンデラ毎平方メートル)”が使用されます。
  10. 液晶パネルの表示駆動方式をは基本的には“線順次走査駆動”が用いられます。これ以外にも複数の表示駆動方式があります。
  11. 作用と書いてますが、時間積分のみの方がいいかもしれません。また、この時間積分作用は、残像効果、網膜の残像効果とも呼ばれます。
  12. “Frame Rate Converter”とも書かれますが、“Frame Rate Control”の方が一般的です。
  13. 追従視に入る前に、跳躍運動と呼ばれるものを行います。跳躍運動とは、目に入った動く物をすぐに視野の中心に捉えようとする眼球運動です。追従視は低速での連続的な運動ですが、跳躍運動は動く物をすぐに視野の中心に捕らえられるようにするため高速です。
  14. CRT(ブラウン管)の表示駆動方式は“点順次走査駆動”といいます。
  15. 人間の眼に時間積分作用が無い場合、ただ、点灯を繰り返すだけに見えてしまうからです。時間分解能が高い猫や犬などには、点灯を繰り返している様に見えるそうです。カメラなどでCRTを撮影すると、点灯もしくは上から下(もしくは下から上)へ表示が移動しているのが撮影されます。
  16. VESA(Video Electronics Standards Association)で規格化された動きぼやけを数値化する方法です。ただ、策定時期が古いこともあり、この方法に疑問の声もあります。ちなみに、VESAで規格化がされる前の名称は“Moving”が“Motion”でした。
  17. 静止画を安定して表示させることに重点が置かれていたため。
  18. 1996年頃から動きぼやけの問題が指摘され始め、2000年代から研究、対策が活発になりました。
  19. ここでは“オーバードライブ”という名称を用いていますが、各社名称が異なります。
  20. 輝度が“暗から明”に変わることを“立ち上がり”、“明から暗”に変わることを“立ち下がり”といいます。
  21. 最低輝度の数値と最高輝度の数値は決まっています。0と100です。これ以上の数字は存在してはいけないため、オーバードライブ駆動を行なうことはできません。
  22. ここでは“擬似インパルス駆動”という名称を用いていますが、フレーム途中で黒画像を挿入するため“間欠表示法”、黒画像を挿入するため“黒挿入法”とも呼ばれます。
  23. 特定のフレーム期間内だけの黒画像を挿入するのではなく、動きぼやけ量を計測して、最適な黒画像期間を選択する表示方法なども考案されています。
  24. 液晶パネルが表示するフレーム数は60フレーム/秒ですが、液晶パネルの表示部分の書き換えが120フレーム/秒になるため120Hz駆動となります。例えば(用いられる事はありませんが)、60フレーム/秒の映像で、1フレーム内でバックライトの消灯を2回行なった場合(黒→表示→黒→表示)、240Hz駆動となりますが、液晶パネルに入力されるフレーム数は60フレーム/秒です。
  25. 測定数値上でのコントラスト比は下がりませんが、人間が見た際のコントラスト比が下がります。
  26. 意図しない画面の“ちらつき”のこと。画面の輝度が高速で明滅するなどして発生します。
  27. ここではフレーム補間としていますが、メーカー各社で名称が異なります。60フレームの映像を120フレーム化する場合はフレーム数が倍になるため“倍速(倍速駆動)”、240フレーム化する場合はフレーム数が4倍になるため“4倍速(4倍速駆動)”といわれる事があります。
  28. フレーム補間の画像を作成するためのLSIを搭載する必要があります。このLSIの機能により、補間される画像の質が変わってきます。LSIのサイズが小さければ処理できるデータ量が減るため画質が低くなり、大きければ処理できるデータ量が増えるため画質が高くなりますが、LSIサイズが大きくなればコスト、消費電力の上昇につながります。
  29. 入力された信号が液晶パネルに表示されるまでの時間のことです。CRTでは表示遅延は原理上存在しませんが、液晶パネルは入力された信号を書く画素に伝達するまでの時間と液晶の応答時間により、表示されるまでの時間がかかります。
  30. 松下電器(現:Panasonic)が“VIERA(ビエラ)”ブランドで販売した“LX500シリーズ”。32型の“TH-32LX500”と26型の“TH-32LX500”で採用されました。双方ともIPS方式[34]の液晶パネルを搭載していました。
  31. 日本ビクター(現:JVCケンウッド)が“EXE(エグゼ)”ブランドで販売した“LT-37LC70”。37型のVA方式[35]の液晶パネルを搭載していました。
  32. 走査する本数(ライン数)のことで、垂直の画素数のこと。ここではFull-HD(1,920×1,080)のこと。画素数が増えれば動きぼやけ量は変わり、画素数が増えれば増えるほど動きぼやけ量も増えます。
  33. 人間は動く物を追う時は眼球だけでなく、頭や体も動かします。
  34. In-Plane Switching。液晶方式のひとつ。詳しくはこちら
  35. Vertical Alignment。液晶方式のひとつ。詳しくはこちら
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